2015年9月6日日曜日

シェアするっていいね。

息子は好きなものがあれば独り占めしようとする。

それは誰しも幼い頃、通過する成長過程でもあるのだが、
いつしか人に分けてあげる喜びを覚え、
人と一緒に分かち合う楽しみを噛み締めるようになる。
一人で食べるより、みんなでお喋りしながら食べると、楽しいね!
その成長過程をなかなか超えられない、
そして人と分かち合うことの意味がなかなか分かりづらい、
そんな難しさを持った息子にとって、
結構ハードルの高い問題でもある。

いろいろなテクニックを使って伝えようとしても
彼らには心底理解することが難しい。
超えようと思えば、人を好きになることしかない、
まずはお母さんを好きになることがスタートだ。

そんな教えを、私は長年実践してきた。

そして、お母さんである私のことを
息子は好きになってくれ、信頼してくれているとは思うが、
いざ大好きなものが前に出てきてしまうと、
「大好きなもの」が優先されて訳がわからなくなるというのが定番だった。
そう、必死になると、そんなことどうでもよくなってしまうのだ。
 
・・・・・
 
息子はカプリチョーザが好きだ。
ちなみに、私も夫も、あのいつも変わらぬ濃いお味、
結構好きである。

最近では、午前中の暇な時間は、
早めの昼食で、カプリチョーザに行きたいなぁ
と思っているようだ。

短時間で息子の要求を満たせるもの、
それは数少ないこともあり、
それはそれでいいんじゃないか、
と思うようになった。

月に一度くらいはカプリチョーザランチに行くだろうか。

・・・・・
息子は、カプリチョーザでは、
頼むメニューが決まっている。

シーザーサラダ
トマトニンニクパスタ
カルボナーラ

この三種類である。

この三つをシェアして食べようとするのだが、
シェアできるのはシーザーサラダが限界。
メインのパスタが出てくると、
もう独り占めしたくてたまらない。

私と息子の2人で行っても、
夫と息子の2人で行っても、
大人は思うように食べさせて貰えない。

「いややわ~
一緒に食べるんやから~
お母さんも食べるって~」

そう言って、食べるには食べるが、
息子は機嫌が悪いし、
なんかいい気分ではないし、
しかもお金払うのは大人だし。

・・・・・

前回私と2人で行ったとき、
私は考えた。
パスタを一種類にして、二皿頼んでみよう、と。

「シーザーサラダがいい。」
「トマトニンニクパスタがいい。」
と息子は言った。
「じゃあ、お母さんもトマトニンニク!」
と私が言った。

「・・・Sちゃん、カルボナーラがいい。」
と息子が言った。

「じゃあ、お母さんもカルボナーラ!」
と私が言った。

息子はしばらく考えた。

「Sちゃん、カルボナーラ」
「お母さん、トマトニンニク」
と息子は言った。

「あー、ナルホド。
じゃあ、2つ違うのがくるもんねえ。」
と私が言った。

・・・・・

結果的に、いつもどおりシェアすることになったんだけど、
Sちゃんがとりわけて・・・
お母さんがとりわけて・・・
Sちゃんがとりわけて・・・
お母さんがとりわけて・・・

揉めませんでした。
だって、2人で頼んだんだもの。
2人で食べるんだもの。

・・・・・

このメニューの頼み方をしたから、
急に息子がシェアできた訳ではないけれど、
一緒に食べるってこういうことなのかも、
と息子なりに理解したのかもしれない。

・・・・・

美味しいもの、
一緒に座って、
とりわけて食べるって、
パーティーみたいで
楽しいね。

ね、Sちゃん。

・・・・・

タカマミー

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