2016年2月6日土曜日

お母さんの気持ち

勤務先の小学校の参観日の日。
今頃だと、同日に絵画や造形の展示もする学校も多いのではないだろうか。
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体育館で絵画の展示を見て「いいところ探し」をする授業があった。
子供達と一緒に体育館にいって、
たまたま支援学級のお友達のコーナーで数人の児童と
雑談していると・・・

こちらをじっと見ているお母さんがいらした。

もしかしてと思い
「○さんのお母さんですか?」
と尋ねた。
同じ学年の支援学級のお友達のお母さんかなと思ったのだ。

「そうです。」
とお母さんはおっしゃった。

「はじめまして、私この学年に入らせて貰っている△です。
○さんとも時々一緒に活動をしています。」
と自己紹介した。

「そうだったんですね。」
そう言って頭を下げられた。

「○さんの版画、いいですね。
これいいねってみんなで話してたんです。」
と私が言うと、

「体育館に入ると、うちの子の名前が聞こえるので、
何かなと思って近づいてきてしまいました。」
そういって目をウルウルされた。

お母さんの気持ちが手に取るようにわかってしまって、
こちらもウルウルしてしまいそうになった。

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支援学級に在籍していても、お友達と遊べたり関われたり、
または、幼稚園の時からお母さん自身もママ友の輪に入り込まれているような状況だと
そんなにウルウルすることはないかもしれない。

でも、そうではない状況だとどうだろうか。
我が子が普通学級に交流に行っていたとしても、そこではお客様であることはわかっている。
そんな中で、お母さんの輪に入ろうとしてもかなり難しい。
そう、子供だけでなく、お母さんも孤独で寂しい。
仕方がないと諦めていても、やはり疎外感を感じるのは否めない。

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その日、同じ学年の子供達が、我が子の名前を言いながら作品を見て批評していたり、
数人で「あ、これ○さんのやん!なにで作ってるんやろー?」とのぞき込んでいたり、
そんな光景を後ろから見ていて、お母さんにはこみ上げてくるものがあったに違いない。

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「お母さん、お気持ちとってもわかります。
私も息子が支援学級にいましたから。ジーンとしますよね。」

今回の参観日では、数人の関わりのある児童のお母さんとお話ししたが、
「実は私の息子はこんな状況なんです。」というと、
もうそれだけで、お母さん方の目はキラリーン!である。

こんなところに、こんな立場の人に、同志が居た!
という目の輝き。

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その後、また○さんのお母さんと廊下ですれ違った。
お母さんはものすごくにっこりと、深々と頭を下げて下さった。
私も嬉しくて、にっこりと頭を下げた。

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タカマミー