2018年2月19日月曜日

他人への不満を、他人への応援メッセージにできたらいいな。

体育の授業を担当するようになって約半年たちました。

私は実は小学校の教員免許は持っておらず、

中学校の教員免許を使って仕事をさせてもらっているので、

「体育ですか・・・でもやらせてもらいます!」

と意気込んだものの、

全く何を準備していいのかわからず、

どうやって授業を回していいのかもわからず、

成績をどうやってつけていいのかも知らず。

だって、授業なんてしたことないんだもの。


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そんな私でしたが、

それなりに慣れて回せるようになり、

なんとか子供たちの注意関心もしっかりと向けることも

できるようになってきたと感じます。

体育は、自分の技術と向き合う授業(跳び箱等)と、

チームでプレイする授業(バレーボール等)と

大きく二つに分かれます。

チームでプレイする授業は、揉め事も多く、ケガも多く、

彼ら全員が納得して授業を進めていくことができる、

というのはなかなか難しいんだなと思います。

最初は体育の時間だけではフォローしきれず、

担任の先生のお力を借りて、その日のうちになんとかフォローする

なんてことも多々ありました。

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ここ数週間、ボールゲームを行っています。

みんな勝つか負けるかに必死ですから、

特に運動の得意な子は、たくさん不満を訴えてきます。

「Aさんが、ゲーム中遊んでて、そのせいで点を取られた。」

「Bさんにボール取ってと注意したのに、無視した。」

そやなあ、そう見えるよなあ。

遊んでいるわけではなく、ただ注意が途切れてしまいがちなAさん。

注意が途切れると、砂遊びしてしまったり、よそ見してぼんやりしてしまったり

しちゃうんだよね。

別にゲームがどうでもいいなんて思ってないんだけどね。

困ってるんだよね。

自分の注意散漫さと出来なさをある程度自覚しているものの、

人に注意されたら拗ねてしまうBさん。

わかってるけど、命令されているみたいに聞こえて、

プライドが許さへんねんな。

本当は、自分だって得点を入れたり活躍したりしたいんだけどな。

ほんとは拗ねたくなんかないのに。

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全員を集めて指導するときに、こんな話をしました。

「今日は、AさんとBさんについて、少し意見が出てきたので、

先生の考えを言ってもいいかな。」

「みんなゲームだし、一点でも多く入れたいし、勝ちたいと思っているよね。」

「そして、いっぱい身体を動かしながら、楽しくプレイしたいと思っているよね。」

「運動の得意な人、何人かいるよね。でもみんなが得意なわけじゃない。」

「AさんとBさんについて、先生は”一つのことをじっと見続ける”のが苦手なタイプなのかなって感じています。」

「でもこれには個人差があって、上手になるはやさが人によって違います。」

「これが上手になると、勉強や遊びやスポーツや趣味、どんなことも今よりうまくいくようになると先生は思っています。」

「AさんとBさん、そうやなあと思うかな?うん、思うんやね。」

「でな、苦手なことを上手になるために、自分で”頑張ろう”と思っとかなあかんけど、

周りの人に声かけられて気がつくってこともあると思うねん。」

「だからな、”あいつが遊んでて見てへん”と考える前にな、

”今ボール見てや!”って声をかけるってのはどうやろう?うんうん、それやったらできる?」

「でな、”今ボール見てや!”って言われたら、そうやそうや今はボール見る時やったなって思い出せたら、それって苦手なことの練習になると思うねん。」

「別に体育の時だけに限らず、そんな風に声をかけてくれたら、嬉しいなあとおもうねん。あの人は、今それの練習中で、頑張ってはんねんな、ってそんな風に周りからサポートしてくれたらいいなって思うねん。」

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まだまだ運動のできる子からの不満はでてはきますが、

「この間先生話したやんか、今な練習中で頑張ったはるねん。頑張れるような声かけやで。」

そう注意喚起すると、

「あ、そうやった。」と素直に言ってくれました。

そして、苦手なBさんからは

「ボール投げって命令された。」と不満が出てきました。

「ちゃうやん、今Bさんそれをやったら活躍できるチャンスやでってことやで。

頑張ってやってメッセージやで。」

「うん・・・わかった。」

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すぐには結果は出ないけど、私のメッセージが少しでも伝わると嬉しいです。

子供の気持ちを、子供の言葉を、

プラスの気持ちに、プラスの言葉に変えていくお手伝いをしていきます。

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タカマミー

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